Amanda

吐き溜まり。

2019年4月の短歌

れーわという新しい章みずからの次の一歩と重ね描いて

 

目瞑ればなんども触れたような手の触った快を思い出すよな

 

会館で触れた指先快感で私、今では繋ぐのが好き

 

キイキイと口腔うごめく振動の爽やかなりし後の粘膜

 

きみが撮る真を写すいままでもこれからも一人そんな気がする

 

柱揺るがすような話だめなんだ一度だめならもうだめなんだ

 

私僕わたくしわたしあたしわたし君あなた君あなた君君

 

寒いねと、そっと振り向く。アップルのジュース持ってる、女の子たち。

 

1パーの黄色のリミット暇という概念理解しだしたスマホ

 

キャンバスに轢かれた緑の十字架に泣いてる何故か許された気して

 

残り香がバナナチップス八年前の部屋のあなたの匂いと違う

 

目覚めればカラフルなきのこ生えているベッドサイドの絵の具ボックス

 

しらべずにだらだらアニメみたけれどあ、まてこれは1話飛ばした

 

会ったなら何か変わったかなという夢ザーッというテレビに似てる

 

フードをぐっと抑えられて肌寒い首すじがまだ去年の秋にいる

 

お前それ行く気あんのか約束の時間すぎてて下着の女

 

今年のはいらないきみと見られない早く散れ散れ何が桜だ

 

にんべんに主って書いて住なんだよいないんだから家賃返せよ

 

家にいるはずがすがたの見えぬ母ざーっと水音だけが流れる

 

生き埋めにするよな籠のとりのよな母よアラサーだよもう私は

 

逢ふという契り交わさぬ待ち人の現れぬままTL流れて

 

工房で我が削りし腕環の軽きは我に似、身を捨つぬがに

 

溜息と身体の重きはズー園河馬の溜池の濁りに似てる

 

サイレンの音で目覚める明け方の音重なるは人災掠め