Amanda

吐き溜まり。

2019年11月から2020年4月の短歌

二月から私一人が神隠し職場でああいた、ああいうあの子

初夏を行く電車の中の学生の脚の開きで暑さを知る

もし明日中央線にすわれても好きと伝えた今日は本当

半分はゴミ箱に行く言の葉は捨てた分岐の石に重なる

鉛筆を持つ手は汗ばむつかの間の涼しい風が吾を取り巻いても

乳房と木綿のシャツの間から湧き上がる風籠る焦燥

残高が人生の価値を突きつける大丈夫だと誰か言ってよ

幅跳びで一メートルも飛べずとも夢の中ではジャンプが得意

白魚にあれやこれやを言う人を気にせず泳げ振りむきもせず

ミミズ這う路は異世界いつの間に私は小人日差しを浴びて

幻想とリアルのどちらも切り取ってカメラと行くよ曖昧なまま

会った人みんなにさよなら会釈してどこか行きたいどこも行けない

『遅れます。』秋へと変わる新宿で共に君待つふやけたタピオカ

君の顔よりも大きいパンケーキよりも美味しい君の笑む顔

じゃあまたと「また」があるのか聞けぬまま中央線の改札口で

透き通るいつもの道を流行が耳を過ぎゆくマリーゴールド

道端のオレンジ揺れるあの歌を植えた誰かも耳にしたのか

揺れるのは君か私か想い馳せ私であればいいなと結ぶ

寒空に負けじと揺れるオレンジの首のなんと細きか

いつのまにどこへと消えたオレンジのマリーゴールドまた来年ね

「そのままのおまへじゃとてもふれられぬ」だけどあなたは刃先を抓む

私はね地獄の底に住んでいる地上に君を置き去りにして

家に来て最初に一言ゴミだした?なんて言うとは思わなかった

夕暮れはパステルピンクこの空の生きる時間はとても短い

あっという声と酢豚が宙に舞う転がった先で私が笑う

「置」という漢字を探す21時30分(くじはん)に目にちらつくは巣鴨拘置所

「夏が来る!」ところで僕のお出かけはローソンだけになってしまった

路地裏を流れる風に少し乗り足を延ばすとローソンに着く

 

お題「#おうち時間